Mobvista決算報告(2019年)

2020-06-18

アジア最大のモバイルアドテク企業であるMobvista(証券コード:1860.HK)は、本日、2019年度の通年収益が初めて5億ドルを超え、過去最高となる決算を発表しました。収益は前年度を15.1%上回る5.3億ドル、調整後EBITDAは19.5%増の5,160万ドルとなりました。

Mobvistaのプログラマティック広告による収益は前年度比40.8%増の3,2億ドルで、引き続きMobvistaの主要な収入源となっています。これは2019年度の通年収益の64.0%にあたり、2018年度の52.3%を上回りました。

プログラマティック広告が収益成長を牽引
特に、Mobvistaのモバイルプログラマティック広告のプラットフォームである「Mintegral」は大きく成長し、全体の収益の64.0%に貢献しました。

この業績は、モバイル広告媒体を業界、地域、プラットフォーム別にランキングした最新のレポート「AppsFlyerパフォーマンスインデックス」(2019年下半期)でも報告されています。レポートでは、Mintegralは中国を拠点とするプラットフォームとして唯一全世界のトップ10に入り、グローバルパフォーマンスインデックス(Global Performance Index)で6位、グローバルグロースインデックス(Global Growth Index)で2位にランクインしました。

appsflyer performance index

Mintegralは主要媒体のプラットフォームとの提携を拡大し、MintegralのSDKを実装したアプリの数を増やしました。Mintegralに接続するアプリ数は2万6,000以上にのぼり、1日に約5億人のアクティブユーザーにリーチしています。これは、Mintegralが顧客に対して高品質で最大級のインベントリへのアクセスを提供していることを物語っています。

number of apps integrated Mintegral SDK

米国、中南米、EMEAで収益が大きく成長
中国やアジア太平洋以外のマーケットの顧客からの収益は、成長し続けており、米国と南米からの収益は62.3%増の6,780万ドルをあげ、これは全世界の収益の13.5%に相当します。EMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ)地域での収益も成長し、86.9%増の7,270万ドルとなりました。合計すると、米国、中南米、EMEA地域のマーケットは、全世界の収益の28%に相当します。

ツールのエコシステム構築への研究開発を継続
Mobvistaは、プログラマティック広告技術やクラウド・コンピューティング・インフラ、ビッグデータ、人工知能に対して大幅な研究開発を実施しており、ブランドや広告主、世界のアプリ開発者に最良のツールによるエコシステムを提供しています。こうした技術によって、Mobivistaも効率の改善やサーバー費用の低減といった恩恵を受けました。研究開発費は20.5%増の3,520万ドルで、これは全収益の7%に相当します。

Mobvistaの2019年度の決算では、モバイルゲームデータ分析のプラットフォームである「GameAnalytics」がマーケットシェアを拡大したことを明らかにしています。7万人の開発者がGameAnalyticsを利用しており、約10万のゲームを利用する月間12億以上のアクティブユーザーの行動を追跡しています。GameAnalyticsはこれまで通り無料の分析サービスを提供する一方、新たに「Benchmarks +」という有料のSaaSサービスを開始し、収益をあげています。

Mobvistaの共同創業者兼代表取締役である曹暁歓(Clement Cao)は次のように述べています。「お客様の目標達成を支援するクラス最高の技術と製品のエコシステム開発に投資を続けてきたため、昨年は当社の成長の中で重要な年となりました。当社のNativex、Mintegral、GameAnalyticsの各ブランドを通じ、製品のライフサイクル全体にまたがって協業するパブリッシャーやブランド、広告主の数が現在増えています。今後5~10年で当社はオンラインビジネスを牽引する重要なグローバルパートナーとなり、お客様とパートナーがデジタル時代で成功を収める手助けができると信じています」。