ちりも積もれば山となる、「アドテクアカデミー」で専門用語を学びましょう!
アドテクノロジーを理解するうえで、略語や専門用語、または意図的に混乱させるために考案されたような言葉もたくさん存在します。
このような専門用語やバズワードに惑わされないために、この「アドテクアカデミー」連載では必要な情報をできるだけわかりやすく解説していきます。
今回は広告効果を測定する際に使われる指標「CVR」と「CTR」を説明しましょう。
CVRとは何か?
CVRとは、Conversion Rate(コンバージョン率/コンバージョンレート)の略称です。コンバージョン率とは、広告によって特定の行動を取った人の割合を示す指標で、具体的にはリンクをクリックしたり購入したりすることを指して使います。
例えば、モバイルゲームのアプリ内広告キャンペーンを行う場合、広告を見てゲームをダウンロードするに至った人の割合がコンバージョン率になります。つまりCVRは、広告を見て何人が「コンバージョン」したかを測るシンプルな方法なのです。
どのような広告キャンペーンを行うかは、コンバージョン率が示す行動や結果に影響します。例えば、アプリやゲームのインストールを目的としたキャンペーンを実施する場合、広告を見た人のうち何パーセントがアプリのインストールに至ったかがCVRの指標となります。すでにインストールされているゲームをプレイしてもらうことを目的とした広告キャンペーンの場合、CVRは広告によって引き起こされたエンゲージメントイベントの割合を測定します。
CVRはどのように計算するのか?
広告キャンペーンのコンバージョン率を計算するのはとても簡単です。コンバージョンした人の数を、広告をクリックした人の数で割って、その数に100をかければパーセンテージが算出できます。
CVR=
コンバージョンした人数÷広告をクリックした人数×100%
例えば、1,000人がゲームをインストールする広告を見て、そのうち20人がインストールした場合、CVRは2%ということになります。
CTRとは何か?
CTRとは、Click-Through Rate(クリック率/クリックスルー・レート )の略称で、広告をクリックしてくれた人の割合を示しています。これはデジタル広告で最も一般的に使用されている測定方法になります。そして、多くの場合クリックスルー・レートは、他の測定方法と組み合わせて、広告キャンペーンがどのように行われたかを詳細に把握するために使用されます。なぜなら、CTRはそれ自体ではキャンペーンがどのように、あるいはなぜ効果的であるかについてあまり多くを語らないからです。
CTRはどのように計算するのか?
クリック率の計算は、CVRの計算と全く同じ方法で行います。クリック数をインプレッション数(広告が何回表示されたか)で割り、その数字に100を掛けたものがパーセンテージになります。例えば、広告が50,000回表示され500回クリックされた場合、CTRは1%ということになります。
CTR=
クリック数÷インプレッション数×100%
CVRとCTRを併用する
クリック率は、広告を見た人の数を測定するためによく用いられますが、クリックした後の行動を知ることはできません。コンバージョン率は、広告をきっかけに特定の行動をとった人を測定するのに適した方法です。CTRとCVRを一緒に使うことで、広告キャンペーンのパフォーマンスをより詳細に把握することができます。
例えば、CTRが高くてもCVRが低い場合は、広告クリエイティブはとても目を引くけれども、広告をクリックする人の層が広告内容に適していないことを意味している可能性があります。逆に、CTRは低いがCVRが高いということは、広告が質の高いトラフィックを獲得しているにも関わらず、適切な場所に表示されていないことを示している可能性があります。適切なバランスを得るためには、多くの場合、試行錯誤してみることが必要です。
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