ちりも積もれば山となる、「アドテクアカデミー」で専門用語を学びましょう!
アドテクノロジーの専門用語やバズワードに惑わされないために、「アドテクアカデミー」連載では必要な情報をできるだけわかりやすく解説していきます。
モバイルアプリや広告に関与する方であれば、「ARPU」や「ARPPU」について周りの人々が話しているのを耳にする機会があると思います。この2つは、アプリの収益に関する最も広く使用されている指標であるためです。 今回の「アドテクアカデミー」連載では、「ARPU」と「ARPPU」を含めてさらにもう一つの指標「ARPDAU」も説明していきます。
ARPUとは何か?
ARPUとは、Average Revenue Per User(ユーザーあたりの平均収益)の頭文字をとったものです。アプリのARPUを計算するには、アプリの総売上をインストール数で割ることにより求めることができます。
ARPU=
アプリの総売上÷インストール数
また、同じ方法で特定のユーザーのARPUを計算することもできます。例えば、多くのアプリパブリッシャーは、アプリのARPUを国別、日別、週別、月別、または有料インストールとオーガニックインストールといった区分ごとに分けて表示します。ARPUは、アプリのパフォーマンスを確認する最も迅速でシンプルな方法です。
ARPUが使用されるもう一つの方法としては、広告ベンダーやキャンペーンの効果の比較があります。ARPUを比較することで、どの広告ネットワークやベンダーがより質の高い有料ユーザーを引き付けているかがわかります。これにより、アプリのパブリッシャーは、最高の収益をもたらすキャンペーンに広告予算をシフトすることができます。
ARPPUとは何か?
ARPPUは、Average Revenue Per Paying Userの略です。ARPUが全インストール数におけるアプリの平均収益を示すのに対し、ARPPUは課金ユーザーとプレイヤーのみを対象にし、そこで生み出される収益を測定します。
ARPPU=
アプリの総収益÷課金ユーザー獲得数
元々は月額課金モデルにもとづくアプリの測定方法として考案されたものですが、今日では「フリーミアム」ゲームやアプリ内課金を含むアプリが生み出す収益を測定する最も一般的な方法となっています。
多くのゲームやアプリがフリーミアムモデルにもとづいている現在、ARPPUは、最も重要なユーザー(お金を使うユーザー)がアプリにどのように関わっているのかを理解するのに不可欠な方法となっています。
ARPDAUとは何か?
ARPDAUは、ARPUやARPPUと似ていますが、1日の収益を測定することに焦点をあてています。ARPDAUは、Average Revenue Per Daily Active Userの略で、1日にどれだけの収益がアクティブユーザーによってもたらされたかをアプリのパブリッシャーに示すものです。
ARPDAU=
アプリの平均収益÷デイリーアクティブユーザー数
アプリのインストールベースが非常に大きくても、1日にそのアプリを使用する頻度はそのうちの数パーセントに過ぎないような場合にARPDAUは役立ちます。
またARPDAUは、価格決定がアプリの収益化にどのように影響するかをより詳細なレベルで示すことができるため有用な指標です。
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